アスリートに最適なデッドリフト:スモウ vs ナローの徹底比較
こんにちは!
マイフッドジムトレーナの力也です!
今回は【アスリートに最適なデッドリフト:スモウ vs ナローの徹底比較】ということで、アスリートにとってデッドリフトはスモウとナロースタンスどちらが有効かを解説していきたいと思います。
デッドリフトは、スクワット・ベンチプレスと並んでBIG3と呼ばれる種目で、パフォーマンスを上げるうえでとても重要な種目です。
※正直デッドリフトを習得しないとパフォーマンス向上は難しいと思っています。
まず最初に結論から言ってしまいますが、アスリートにとって最適なのは、ナロースタンスのデッドリフトです!
僕がプロスポーツ選手やダイエット目的のお客様問わず指導する際は必ずナロースタンスを指導します。
早速答えを言ってしまいましたが、ここからはなぜナロースタンスを勧めるのかについて詳しく解説していきたいと思います!
あくまで僕個人の意見ということを踏まえて読んでいただければと思います。
なぜナロースタンスがオススメなのか?
ナロースタンスは足幅を肩幅から腰幅程度に設定して行うデッドリフトです。主に脊柱起立筋群や臀筋群、ハムストリングを効果的に鍛えられ、股関節の伸展させる力でバーベルを持ち上げます。
股関節の伸展という動作は、人間が発揮する力の中で最も大きな力を発揮できる動作で、股関節を伸展させるには、まず股関節を屈曲させる必要があり、この屈曲・伸展は走ったりジャンプ動作をするうえで非常に重要な動作になります。
この股関節の屈曲・伸展動作を鍛えられるのがナロースタンスのデッドリフトになります。
※屈曲に関しては筋肉を鍛えるというよりかは動作を習得するのに有効です
反対にスモウデッドリフトは足を大きく開き、そのまま腰を少し落としたポジションからバーベルを引き始めます。体の前傾角度がナロースタンスより浅くなり、ワイドスクワットのフォームに近くなるので、内転筋や四頭筋の関与が増え、その分ナロースタンスより高重量が扱いやすくなります。
より高重量が扱えるのであれば、スモウの方がパフォーマンス向上に効果があるのでは?と思う方もいるでしょう。ここで重要なのがどちらのフォームが実際の競技に生きるのか、ということです。
はっきり言ってしまうと、スモウデッドリフトは競技のパフォーマンス向上にほとんで効果はないと思ってます!
そもそもスモウデッドリフトはできるだけ高重量を待ち上げるためのフォームで、パフォーマンス向上を目的としたフォームではありません。
反対にナロースタンスは、先ほどお話しした股関節の屈曲・伸展を強化でき、動作を覚えてしまえばハムストリングスの強化により有効なルーマニアンデッドリフトの習得も簡単になり、さらにそこから瞬発力向上に効果のあるクイックリフトや、プライオメトリクストレーニングへ繋げることができます。
また、股関節の動作に膝関節を連動させる能力も身につくので、パフォーマンス向上に大いに貢献してくれるトレーニングと言えるでしょう。
このような理由から、僕はナロースタンスのデッドリフトを推奨しています。
皆様ぜひナロースタンスを習得しましょう!
スモウデッドよりもスクワットに取り組め!
先ほどの解説でスモウデッドの方が高重量を扱えると話しましたが、スモウデッドに取り組むなら僕はスクワットをやって欲しいなと思います。
アスリートのトレーニングはまず、押す・引く・しゃがんで立つといった、人間が自然にできて当たり前の動作を強化していく必要があります。それから競技特性に合わせた種目に移行していくべきですが、スモウデッドは股関節を使って引く動作と脚で立つ動作の中間にあたるので、パフォーマンス向上にはなんとも言えない種目なんです。
それなら床から引く動作はナロースタンスのでデッドリフトで強化しつつ、しゃがんで立つ動きはスクワットでそれぞれ強化していくのが効率的です。
引く動作としゃがんで立つ動作の中間なら、トラップバーで行うデッドリフトも同じじゃないか?という疑問が出てきます。
トラップバーで行うと膝を少し前に出して上体を起こした状態で姿勢をとることができ、そうすることでよりジャンプに近い動作でトレーニングを行えます。
また、スクワットジャンプなどのトレーニングは、バーを担いで行うと怪我のリスクが高いので、トラップバーで行うとより安全にジャンプ力強化に貢献してくれます。
ですが、スモウデッドは上体を起こせるというメリットを足幅を広くすることで獲得しています。僕が知っている限り、スモウデッドぐらい足を広げて膝を外に向けた状態で姿勢を作る競技は思い当たりません。強いていうならパワーリフティングぐらいでしょうか。
それもそのはず、スモウデッドはパワーリフティングにおいてなるべく重量を扱うために普及したフォームなので、そのほかの競技のパフォーマンスアップには貢献しにくいです。
どっちつかずの動作より、動作に特化したトレーニングを行うことを僕は推奨するので、ナロースタンスがオススメです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ここまでアスリートはスモウとナロースタンスどちらに取り組むべきかについて解説しました。
僕の意見としては、実際に競技に生きるのはナロースタンスなのでそちらに取り組んで欲しいです。
ただ、ナロースタンスの重量を伸ばすために、スモウで重いものを持つ感覚を養うのはアリかなと感じてます。
良いものも使い方を誤れば逆効果になり、反対にあまり効果のないものも使い方次第では成長のきっかけになることもあります。
スモウとナロースタンスどちらに取り組むにしろ、まずは正しいフォームの習得から始めるようにしてください。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう!